舞台観劇って何をすればいいの？
舞台見に行く時のマナーがわからんねん…
本記事はこんな人におすすめ
- 初めて舞台を観劇する人
- 舞台（演劇）の世界をもっと知りたい人
舞台って、実は出演者の状態や観客の違いで劇場内の空気感が変わる繊細なもの。
そんな“ライブ感”を楽しめるのが舞台の面白いところです。
しかし舞台のチケットは、高いもので数万円の場合も。
劇場に足を運んで、お金を払って舞台を見るなら、しっかりと楽しみたいですよね。
そこで本記事では、観劇初心者さんでもわかりやすいように、観劇のための徹底解説ガイドをお届けします。
この記事を書いた人
- 5年間で20作品以上の舞台に出演している現役の舞台俳優
- 商業・小劇場の出演経験あり
- 劇場で年間40本近くの舞台作品を観劇してます
はじめての観劇（舞台鑑賞）の4ステップ
観劇までの流れは主に以下の4ステップです。
- 観劇する作品を探す
- チケットを買う
- 観劇のための事前準備
- 観劇する
まなくわしく解説します！
1. 観劇する作品を探す
まずは自分がみたい舞台作品を探しましょう。
舞台（舞台芸術）には、さまざまなジャンル種類があります。
日本で観られる舞台のジャンルは次の7つです。
まな気になるジャンルをタップ！
演劇（ストレートプレイ）
演劇（ストレートプレイ）は「脚本を元に登場人物のセリフなどで、物語が展開される作品」です。
ミュージカルとの違いは？
まなミュージカルと演劇（ストレートプレイ）の違いは「歌・ダンスで心情を表現するかどうか」です！
演劇（ストレートプレイ）は、心で起きた葛藤を表情や姿勢など、歌・ダンス以外で表現します。
また興行形式の違いから、商業演劇・小劇場（演劇）と表現されることも。
ミュージカル
ミュージカルは「脚本をベースにセリフ・歌・ダンスで心情を表現し、物語が展開される作品」です。
『ロミオとジュリエット』『ウェスト・サイド・ストーリー』『キンキーブーツ』などは、ミュージカルの代表作です。
日本では、劇団四季・宝塚歌劇団や東宝ミュージカルが上演している作品がミュージカルです。
心で起きた葛藤を、セリフや表情・姿勢など非言語な方法で表現する演劇（ストレートプレイ）と比べて、ミュージカルは歌やダンスで表現しています。
2.5次元
2.5次元は、漫画・アニメ・ゲームなどの2次元作品を、生の俳優が演じる比較的新しい舞台のジャンルです。
由来は2次元作品を、3次元の人間が演じるため。
(2+3)÷2=2.5
間をとって「2.5次元」と言われるようになりました。
まな初めて観た時は「アニメの世界から次元飛び越えられる人いるんだ…」と感動しました
新劇
新劇とは、明治時代に登場したジャンルで、当時のヨーロッパ演劇を取り入れたリアルな演劇です。
「新劇」の由来は？
日本の伝統的な歌舞伎・能・狂言などを「旧劇」といいます。
ヨーロッパの近代演劇に影響を受けた 「新しい演劇」から「新劇」と言われました。
自然な会話や写実的な演技を追求してきたジャンルです。
能・狂言
能・狂言は、650年以上の歴史を持つ日本の古典劇のひとつ。能・狂言を合わせて「能楽（のうがく）」とも言われます。
どちらも能舞台という専用の舞台で上演されています。
まな能と狂言の違いは
「物語の内容」です。
歌舞伎
歌舞伎は江戸時代に誕生した日本の大衆娯楽で、音楽・舞踊・演技の3つが合わさった総合舞台芸術とも言われます。
その歴史は1603年から今までに続いています。
まな歌舞伎は400年以上の歴史があるのか…！
華やかな衣装や独特の化粧法（隈取）が目を引きます。
大衆演劇
大衆演劇は、芝居と舞踊ショーが組み合わさった形式で、全国の劇場や温泉街などで親しまれています。
料金も比較的リーズナブルで、初めての方でも気軽に体験しやすいのが大衆演劇の特徴です。
他にもダンス（バレエ・コンテンポラリー）、歌（オペラ）など、ジャンル・興行形式・劇場の種類などによって、さまざまなジャンルに分かれています。
観劇初心者におすすめなのは…？
観劇初心者さんにおすすめなのは次の3つです
- 演劇（商業）
- ミュージカル
- 2.5次元
まな3つで選ばれる作品は比較的有名な作品を取り上げることが多く、観劇するのが初めての人でも楽しく観劇できます。
2. チケットを購入する
次にみる作品が決まったら、チケットを購入します。
どの作品をみるかによって、チケット購入（予約）サービスや、チケット購入方法が変わってきます。
種類別に、主なチケット購入（予約）サービスや、購入方法をまとめてみました。
演劇（商業）・ミュージカル・2.5次元のチケット購入方法
演劇（商業）・ミュージカル・2.5次元ジャンルの、主なチケット購入方法をご紹介します。
主に次の３つがあります。
- チケットプレイガイド
- 劇場のチケット販売サイト
- 興行主のチケット販売サイト
まな詳しく説明しますね
演劇関連のチケットを扱っているチケットプレイガイド
演劇関連のチケットを扱っているプレイガイドは以下の通りです。
演劇関連を扱っている主な劇場のチケット販売サイト
演劇関連のチケットを扱っている主な劇場のチケット販売サイトは以下の通りです。
武蔵野文化生涯学習事業団（吉祥寺シアターチケットチケット購入サイト）
演劇関連を扱っている主な主催者側のチケット販売サイト
東宝ナビザーブ（帝国劇場・シアタークリエ・日生劇場など）
演劇（小劇場）・新劇のチケット購入方法
小劇場のチケット購入方法は大きく分けて次の2つです。
- チケットプレイガイド
- 公演団体から直接購入
演劇（小劇場）・新劇の扱いがあるチケットプレイガイド
演劇（小劇場）・新劇の扱いがある、主なチケットプレイガイドは次の6つです。
公演団体から直接購入する場合は？
公演団体から直接購入する場合は、出演者・公演団体の公式SNS・公式サイトに記載の購入リンクから予約します。
公演団体から直接購入するときによく使われているチケットサービスは以下の3つです。
能・狂言のチケット購入方法
能・狂言をみる時のチケット購入方法は、大きく分けて次の3つです。
- 公演が開催される能楽堂やコンサートホールのチケット売り場
- ご出演の能楽師からの直接購入
- チケットプレイガイド
能・狂言の扱いがあるチケットプレイガイド
歌舞伎のチケット購入方法
歌舞伎をみる時のチケット購入方法は、大きく分けて次の3つです。
- 興行主のチケットサイト
- チケットプレイプレイガイド
歌舞伎のチケット扱いがある主な興行主のチケットサイト
歌舞伎のチケット扱いがある主なチケットプレイプレイガイド
もしチケットが購入できなかったら、リセール（キャンセルチケットの再販サイト）をみてみるのも一つです。
主にチケットのプレイガイド内で販売されていることが多いので、ぜひみてみてください。
3. 観劇のための事前準備
チケットの購入ができたら、次は楽しく観劇するための事前準備です。
主に事前準備には
- 体調を整える
- 劇場に行くための確認・持ち物準備
- 公演のあらすじなどを調べておく
この3つがあります。
体調・お肌を整える
チケットを購入したら、物語の世界を楽しむためにも、体調は整えていきましょう。
お金をかけずにできる体調管理のポイントは次の6つです。
- 適度な運動をする
- バランスの取れた食事を摂る
- 十分な睡眠をとる
- 水分補給を忘れない
- 手洗い・うがいを徹底する
- 適度な換気を行う
- 体を冷やさない（特に足）
- 鼻とのどの乾燥に気をつける
またお肌を整えるポイントとしては
- メイクをしっかり落とす
- 洗顔で洗いのこししない
- スキンケアはしっかりする
劇場に行くための持ち物準備
劇場に行くための持ち物の準備・経路の確認を事前にすると安心です。
- チケット
- 携帯電話
- 現金
- 身分証明書
- オペラグラス
- のど飴
- ペットボトルなどのキャップ付きの飲み物
- カーディガンなどの羽織もの
- A4サイズの紙がそのまま入るクリアファイル
- 膝の上もしくは座席のしたに収まる大きさのカバン
チケット
観劇に絶対必要なものです。
公演（チケットプレイガイド）によっては、事前にコンビニでの発行が必要なことも。
前日の夜までにチケットの発行が必要かどうか確認、必要であれば発行しておきましょう。
また電子チケットは、専用のスマホアプリが必要な場合も。あわせて劇場でどのように劇場スタッフに見せたらいいかも確認しておきましょう。
まな事前に調べて準備するとスムーズに入場できますよ！
携帯電話
公演情報や劇場までの乗り換え・道案内などに役立つ相棒です。
またスマホの充電の消耗が激しい場合は、モバイルバッテリーもあると安心です。
まな劇場近くのカフェ充電スポットは、見つかりづらいです！
現金
劇場内で、グッズ（場所によっては飲み物も）を買うとき、現金があると安心です。
最近ではキャッシュレス決済に対応している劇場も増えています。
ですが、場内の支払いは現金決済のみ劇場が多いです。
また当日券の支払いが現金決済のみの場合も。
まな最低でもチケット代と同じ金額分の現金があると安心です！
身分証明書
商業など規模の大きい公演になると、転売防止のため「身分証による本人確認」があります。
基本的には運転免許証やマイナンバーカードなど写真付きの身分証明書、もしくは健康保険証・他の証明書との併用で行うことも。
まなファンクラブであれば会員情報に登録した顔写真で本人確認を行う公演も増えています
すべての公演で行われているわけではありませんが、念のため運転免許証など身分証明書となるものを持ち歩くと安心です。
オペラグラス
300席以上の規模の劇場になると、キャストの表情まで見るのは難しいです。
そのため300席以上の劇場に行くときは、オペラグラスは必須アイテムです。
観劇用のオペラグラスは大体3,500円から販売されています。
持っていない人はこれを気に検討してみてください。
のど飴
劇場は空調が効きやすく、長時間座っていると喉が乾きやすいもの。
万一咳き込んでしまうと周囲の視線も気になるので、のど飴を常備しておくと安心です。
静かな場面で袋を開ける音が響かないよう、開演前に出しておく工夫を忘れずに。
あくまで緊急時の対策として使い、本番中は咀嚼音や開封音でほかの観客を妨げないよう気をつけましょう。
ペットボトルなどのキャップ付きの飲み物
劇場内は空調がかなり効きやすく、特に冬場は乾燥しやすいため、水分補給は大事です。
劇場内に飲み物を持ち込むときは、倒してもこぼれないように「ペットボトルなどキャップ付きの飲み物」にしましょう。
ただし劇場によっては客席での飲食が禁止のところもあります。
まなロビーならOKの劇場が多いです
事前に公式サイトで注意書きを確認しておきましょう。
カーディガンなどの羽織もの（特に冬場）
劇場は冷暖房が強めに効いていることが多く、人によっては寒暖差に悩まされる場合も。
カーディガンやストールなどの羽織ものがあれば、体温調整がしやすく快適に観劇できます。
座席に着いた後にサッと取り出せるよう、小さく畳める軽めの素材がおすすめ。
荷物が増えすぎないよう工夫しつつ、自分の体調に合わせて服装を調整しましょう。
A4サイズの紙がそのまま入るクリアファイル
劇場によっては、公演のチラシをもらえる場合もあります。
折れや汚れを防ぐために、A4サイズがすっぽり入るクリアファイルを用意しておくと便利です。
パンフレットやチケットの半券も一緒に保管できるので、帰宅後に整理しやすいのもポイント。
観劇の思い出をきれいな状態で残すために、事前に鞄に一枚忍ばせておきましょう。
膝の上もしくは座席のしたに収まる大きさのカバン
観劇中は前のめりにならず、背もたれにしっかり寄りかかって鑑賞するのがマナー。
そのため、荷物は膝の上や座席の下にすっぽり収まる大きさにまとめるのが理想です。
通路や足元に置くと他のお客さんの移動の妨げになります。
客席に持ち込む荷物は、コンパクトにしましょう。
劇場までの経路・公演のあらすじを調べておく
公演のあらすじや世界観も合わせて調べておくと、より想像しやすくなり、ぐっと物語の世界を楽しむことができます。
例えば刀剣乱舞であれば、
- どの時代を取り上げているのか
- 登場する刀剣男士とその主（あるじ）との歴史
- 刀剣乱舞内の刀剣男士同士の関わり方、あだ名など
こういったことを少しでも知っていると、物語の味わいがぐっと深くなります
また劇場までの経路もしっかり調べておきましょう。
公演によっては人身事故による遅延が起きても、公演は時間通りに行われる場合もあります。
4. 観劇する（劇場に向かう〜客席到着まで）
観劇当日は、あとは楽しむだけです！
観劇する時のポイントは次の3つです。
- 劇場到着は開演の30分前が安心
- トイレを済ませておく
- 10分前には着席して、劇場の空間と舞台セット（幕があれば幕）をドキドキを高めて
劇場到着は開演の30分前が安心
劇場に到着は開演30分前についておくと安心です。
座席を見つけたり、開演前のお手洗いに行ったりと、なんやかんやで時間が消えるからです。
トイレを済ませておく
舞台公演あるあるとして、女性のお手洗いが開演直前に長蛇の列ができることも。
まな私が裏方のスタッフで入ったときにあったのは、女性お手洗いの列待ちで開演時間を遅らせた公演もありました。
観劇がもっと楽しくなるヒント
手紙を書く
舞台を見にいくようになると、心惹かれる俳優や劇団、作品との出会いがあるかもしれません。
その時はぜひ手紙を書いてみてください。
差し入れを贈る
公演によっては、キャストへの差し入れ・プレゼントがOKな場合もあります。
舞台公演は体力との勝負。頑張るあの人への気持ちを込めて贈るのも楽しみ方の一つです。
まとめ｜舞台（演劇）の世界って奥深い面白さがあります。ぜひ観劇の第一歩を！
本記事では、舞台観劇が初めてな人に向けて、鑑賞ガイドをお届けしました。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです！
またこのサイトでは他にも観劇する人に向けたお役立ち情報を発信しています。
ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
コメント