会社辞めたい〜!
この記事を見ているあなたは、こうした気持ちが少しでもあるからだと思います。
私も、新卒入社の当時から「この会社いつか絶対に辞める…!」と決心し、3年半勤務したのち退職しました。(もとからお芝居やるために、辞めると決めていました笑)
退職するとき、不安なく退職できたのは、前もって知識として知っていたことが大きいです。
本記事では「退職する時に必要な公的な手続き3つ」をお届けします。
会社員っていろんな手続きしてもらえる
実は会社員って、個人事業主に比べて、いろんな手続きを代行してくれていること、知っていますか?
例えば、毎月の給料の控除(税金の支払い)。
管理部門(コーポレート部門)が、毎月の給料から天引きの形で差し引いて、個人の代わりに会社が納税してくれています。
個人(フリーランス)で仕事をすると、自分でこうした納税を行わなければいけません。
でも、12年にもおよぶ学校教育ではフリーランスで仕事をするときの知識なんて、教えてくれませんよねぇ…
(何のための学校なんだろうかと、今でもたまに思いますが、それはさておき。)
退職したら必要な手続き3つ(健康保険・年金・開業届)
じゃあ、会社をやめて自分で仕事をするってなった時に、何をしないといけないの?
ここからは、退職する時に必要なお金の手続き関係をお届けします。
健康保険から国民健康保険への切り替え
正社員として働いていたのであれば、その会社の健康保険組合や、会社が所属している協会けんぽなどの健康保険を利用していることがほとんどです。
日本は、日本は「国民皆保険制度」を採用しているため、国民は何らかの公的医療保険に加入する必要があります。
個人で仕事をするなら、「国民健康保険への加入が必須」です。
会社員が加入できる健康保険との違いって?
運営している組織が違っています。
健康保険(正社員や条件を満たすアルバイトなどが加入できる)は、健康保険組合と全国健康保険協会が運営しています。
一方で、国民健康保険は、その都道府県が運営を行っています。
受けられる内容や支払う保険料も変わってきます。国民健康保険へ変更するか・元の健康保険を任意継続(最長2年まで加入できます)するかは、内容を比較した上で判断しましょう。
厚生年金から国民年金へ変更手続き
会社員の場合は、厚生年金に自動で加入しています。
しかし、個人で仕事をする場合は、厚生年金に加入ができないため、国民年金への切り替えが必要です。
この変更手続きを行うときのプロセスは大きく分けて2つあります。
1. 厚生年金の脱退手続き
こちらは所属していた企業で行ってくれるため、特に必要な手続きはありません。
2. 国民年金への切り替え手続き
国民年金への切り替えは、退職から14日以内に自分で行う必要があります。
- 年金手帳
- 退職の日付がわかるもの
- 印鑑
- 身分証明書
これらを持って、市役所へ手続きを行いましょう。
個人事業の開業届を提出する
個人で仕事をする場合は、開業届の提出が必要です。これを提出することで、最大65万円の控除を受けられる「青色申告」が利用できたり、屋号で銀行口座が作れるなどのメリットもあります。
もし「企業型iDeCo(イデコ)」に加入していたら
企業型iDeCoに加入している場合は、退職した月の翌月から6ヶ月以内に、個人型iDeCoへの切り替えが必要です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)って?
公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に作られた「私的年金制度」のひとつ。
加入は任意で、掛け金の拠出や、どの投資信託などで運用するのかの判断は個人で行う。
2023年12月時点では、60歳から受け取ることができる。
項目 | 個人型iDeCo | 企業型iDeCo |
---|---|---|
対象者 | 自営業者、公務員、退職金制度に加入していない個人、または退職金制度に加入しているサラリーマン | その企業に勤務する従業員 |
加入方法 | 個人が金融機関に申し込む | 企業が制度を設け、従業員が加入 |
掛金 | 加入者が自分で設定(上限あり) | 企業と従業員の双方、またはいずれかが拠出(企業の規定による) |
税制優遇 | 掛金は所得控除対象、運用益非課税、受取時に税金 | 同左 |
運用 | 加入者が金融商品を選択、自己責任で運用 | 従業員が企業の提供する選択肢から金融商品を選択 |
どうやって個人型iDeCo(個人型確定拠出年金)に変更する?
変更の手順は次の3ステップでできます!
- 変更先となる証券会社を選び、書類を取り寄せ
- 移した資産に積立し続けるか(=個人型確定拠出年金の加入者)、資産の移動のみ(=運用指図者)にするかを選択
- 運営管理機関に加入申請をする
個人型iDeCoに変更しなかったら、どうなるの?
手続きをせず放置していると、国民年金基金連合会に自動的で移されて(移管されて)しまいます。
自動で移してくれるなら、何も困らないんじゃ?
…と思う方もいるかもしれませんね。ですが、実際には損しかありません。
1. 給付を受け取る際の「税制優遇額」が減少する
手続きをせずに自動移換された場合、自動移換期間は掛金拠出できません。その分、掛金拠出期間が短くなり、退職所得控除額が減少してしまう可能性があります。
2.受取できるスタートが遅れる可能性がある
iDeCoを60歳から受け取るには、通算した加入者期間が10年以上なければなりません。
国民年金基金連合会へ自動移換されてしまうと、その加入者期間にカウントされないため、受取時期が遅くなる可能性があります。
また自動移換されたままでは、引出しができないため、給付請求するには、iDeCoへの資産移換の手続きが必要なのです。
3. 手数料が発生する
自動移換された後、積立てた金額から次のような手数料が差し引かれ続けます。
- 自動移換の際の手数料(4,348円、2022年4月1日現在)
- 毎月の管理手数料(月額52円、年間624円)
しかもこの期間は積み立てることもできません。正直無駄ですよね…。
どこを選んだらいいの?
手数料の低さの観点から、「ネット証券」がおすすめです。
中でもおすすめな証券会社は次の3つです。
まとめ|個人で仕事をするって、いろんな準備が必要です
個人で仕事をするために必要なお金周りの手続きを紹介しました。
- 健康保険から国民健康保険への切り替え
- 厚生年金から国民年金へ変更手続き
- 個人事業の開業届を提出する
- 企業型iDeCo(イデコ)から個人型への切り替え
少しでもこの記事が役に立ったら幸いです!
コメント